スタンダードプリコーションってよくいいますよね。
日々の業務ではよく言うけど「実はなんとなくわかってるだけです(汗)」ってなってませんか?
この際ですから、一緒にスタンダードプリコーションのこと復習しましょう。

スタンダードプリコーションってよくいいますよね。
日々の業務ではよく言うけど「実はなんとなくわかってるだけです(汗)」ってなってませんか?
この際ですから、一緒にスタンダードプリコーションのこと復習しましょう。
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この記事はブラック企業サラリーマンから准看護師を経て看護師に転職し看護師歴16年。
ケアマネージャーと認知症ケア専門士の資格を持つ管理人が書いています。
ちまたでよくいう「スタンダードプリコーション」とは?


スタンダードプリコーションのこときちんと知っていますか?
なんとなくわかっていても「きちん説明しろ」といわれると自信なかったりしますよね?
今さら周りに聞くのも肩身が狭いので、ざっくりとおさらいしましょう!!


スタンダードプリコーションなんとなくはわかるんだけどね。
説明するのはちょっとなぁ(焦)
ざっくりいうと「感染予防策」のことです
スタンダードプリコーションとは1996年にアメリカ疾病管理予防センター(CDC)という機関が提唱した「感染症の有無にかかわらず、全ての患者に適応する疾患非特異的な予防策」のことを言います。
なんだか難しい言い回しですね?ざっくりいうと「感染予防策」のことです。
スタンダードプリコーションの意味
感染予防策には2つあります。
①ユニバーサルプリコーション(標準予防策)
検査して感染症が有ると解ったうえで行う対策
②スタンダードプリコーション(標準予防措置策)
感染症が有るか無いかわからなくても、有るとみなしたうえで行う対策
簡単に言うとスタンダードプリコーションとは
「血液、体液(汗は含まない)、分泌物、排泄物、粘膜、傷のある皮膚は何らかの病原体を持っているとみなして行う対策」になります。


すごくざっくりいうと、どの患者さんも何かの感染症を持ってるかもしれないから、そのつもりで対応しろということだね。
感染を起こす経路ってなに?


①病原体(インフルエンザウィルスやコロナウィルスなど)
②病原体を保有する宿主(すでに感染してる人)
③病原体の出口(すでに感染してる人の血液・体液、傷のある皮膚など)
④病原体を受け入れる宿主(免疫がない人・抵抗力が弱く感染しやすい人)
⑤病原体の入り口(④の粘膜や傷のある皮膚)
⑥感染経路(病原体が②から③へ移動する経路、空気や人から人への接触など)
この6つを図にしたのが下の輪になっているものです。
大事なのは感染経路を断ち切ること


感染経路は途中で切らなければなりません。
上の図のように感染経路を途中で切ることが感染を防ぐことになります
感染しない・感染させないための具体策


下記の6つが感染しないための具体策です。
1.一人の患者につき、一つの処置ごとに手洗いを行う
明らかな感染症が無くても、他の患者に何らかの感染をさせないために手洗いを行う。
同じ患者でも陰部から他の部位への処置などもあるため、手洗いを行う。
2.患者の体液に触れる可能性がある時は、手袋・マスク・ゴーグル・ガウ
ンなどを使用する。
患者から看護師、その看護師から別の患者への感染を防ぐために行う。
使用した手袋などは、感染物扱いとして破棄する。
そして、新たな手袋などを使用して別の患者あるいは同患者の別の部位の処置を行う。
3.注射針やメスなどの鋭利な機材は慎重に取り扱う
患者に注射や点滴をした後に、その注射針で誤って自分をさしてしまわないように行う。
リキャップは針刺し事故の元なので絶対に行わない。
4.使用したリネン類や器材を適切に処理する
患者の血液や体液がついて汚染されたリネン類や機材が、看護師・他の患者の衣類や皮膚に付着するのを防ぐために行う。
汚染されたリネン類や機材は洗浄・消毒・滅菌し必要ならば破棄する。
5.環境整備
病室・トイレ・浴室・洗面所・汚物処理室・病室で使用する医療機器の清掃の清掃。
床は汚染環境とみなし、患者私物や医療器材は床から20㎝以上高いところへ置く。
6.必要な場合は患者の隔離
明らかな感染症はないが、認知症のため排泄物で周りを汚染させてしまう場合などは周囲への感染予防のために個室使用を行う。


患者さんが触ったものや体液がついたものは、全て感染源だからその都度に適切な対策をしろということだね。
コロナ禍での面会について解説します。
👉コロナ禍での面会禁止の現状と、残されたご家族が今できること
まとめ
- スタンダードプリコーション(標準予防措置策)とは「感染症が有るか無いかわからなくても、有るとみなしたうえで行う対策」
- 感染を起こす経路は6つある
- 大事なのは感染経路を切断すること
- 感染しない・感染させないための具体策は6つある


コロナ対策の「三密を避ける」「手洗い・うがい」「マスク着用」もスタンダードプリコーションに基づくものだね。
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