- 精神科看護師を辞めるか?続けるか?迷っている方
- 精神科勤務のストレス、暴言・暴力などに悩んでいる方
- 精神科看護師をやめた後でも働ける科を知りたい方
精神科看護師を辞めるか?続けるか?迷っています。
こんな場合はどうしたらいいでしょうか?
この記事ではこんなお悩みを解決します。
精神科看護師はメンタルも体力も必要とされる大変な仕事です。
精神科看護は好きだけど「患者さんからの暴言や暴力」「看護技術や身体アセスメント能力が身につかない」という悩みを抱えています。
そのため精神科看護師を「辞める」か「続ける」かで悩んでしまいます。
前提として、あなたが「もう限界だ」と感じているなら辞めた方がいいです。
もし、これ以上続けたらあなたの心身は壊れてしまいます。
へ
ですが、そうではないのなら辞めたい理由を明確にして「続けるか」「辞めるか」を検討することが必要です。
この記事を読むことで、精神科看護師を「続けるか」「辞めるか」判断することができます。
また「辞めた」あとの再就職までにやるべきことと、おすすめ転職先を解説します。
- 精神科看護師を辞めたい4つの理由
- 精神科看護師を「辞めるか」「続けるか」の判断方法
- 精神科看護師を辞めたい理由への5つの対策
- 精神科看護師を辞めるための準備
- 精神科看護師におすすめ転職先5選
下記は精神科から一般科へ転職するためのロードマップです。
精神科看護師を辞めたい4つの理由
精神科に勤務していると、一般科にはない様々なストレスがあります。
「精神科看護師を辞めたい」となる代表的な理由は下記の4つです。
- 患者さんのネガティブな言動で自分が病んでしまう
- 職場の方針と自分の看護観が合わない
- 看護技術・身体アセスメント能力が身につかない
- ADL・IADLの介助が多く業務量が多い
①患者さんのネガティブな言動で自分が病んでしまう
精神科では患者さんからの暴言・暴力は多く
これによりメンタルも身体もやられてしまいます。
実際には死亡事故もあり、2013年には北海道三笠市で精神科医が患者に刺されて死亡する事件が起きています。
(参考:>>診察室で医師刺殺の疑い 北海道三笠、患者を逮捕)
身の危険を感じたらすぐに助けを呼んでください
②職場の方針と自分の看護観が合わない
精神科も病院によって治療方針や特色が違います。
勤めている病院と自分の看護観が違うとモチベーションが保てず、仕事のやりがいが無くなってしまいます。
③看護技術・身体アセスメント能力が身につかない
精神科だと基本的な看護技術しか行わないので、看護技術・身体アセスメント能力が身につきません。
ですが急変もターミナル看護もあります。
そんな時に精神科経験しかないと対応できません。
看護技術と身体アセスメント能力はどの科でも必須ですよ
④ADL・IADLの介助が多く業務量が多い
精神科は通常の看護業務の他にADLやIADLの介助も多く、歯磨きや洗顔の指導まで行うことも珍しくありません。
一日のほとんどが患者さんの身の回りのケアで終わることもあります。
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ですが、精神科看護に疲れたとはいえ本当にやめていいものか悩みますよね?
精神科看護師を「続ける」「辞める」の判断方法
精神科看護師を「続ける」か「辞める」かは下記の5つのこと対策をためしてから判断しましょう。
- 5つのことをためして精神科を辞めたい気持ちが強ければ「辞める」
- 5つのことをためして精神科を辞めたい気持ちが弱くなれば「続ける」
5つの対策
- 自分の感情をコントロールする方法を学ぶ
- 患者さんへの接し方・暴言・暴力への対処法を勉強する
- 自分の看護観に合った精神科に転職する
- 外部研修に参加する
- 業務改善を提案する
①自分の感情をコントロールする方法を学ぶ
「プライベートで気分転換する」
テレビや映画など好きなことならなんでもかまわないので、気分転換しましょう。
「看護記録に詳細に書く」
人はいやなことを書くことで、そのことを脳から出すことができます。
看護記録に書くなら仕事にも役立ちますから一石二鳥、コツは引きづらないでその場で終わらせてしまうことです。
②患者さんへの接し方・暴言・暴力への対処法を勉強する
患者さんへの接し方がうまい先輩をみて接し方を勉強してみましょう。
暴言や暴力には、大前提としてご自分の身を守ることを優先してください。
危険を感じた時の4原則
- 助けを呼ぶ
- その場から逃げる
- 一人で対応しない
- 男性職員と対応する
難易度は高くなりますが、護身術を学ぶことで対処することができます。
③自分の看護観に合った精神科に転職する
今は昔と違い働き方を自分で選べる時代です。
職場の方針が自分の看護観に合わない場合は、違う精神科に転職するのが賢明です。
④外部研修に参加する
看護技術・身体アセスメント能力を身につけるには、外部研修に参加しましょう。
>>全日本病院協会では医師の他に看護師向けのセミナーも開催されています。
まずは興味のあるセミナーに参加することからはじめましょう。
セミナーに参加するだけでも、かなり勉強になります。
⑤業務改善を提案する
業務量が多いのなら、詰所会議で業務改善を提案してみましょう。
「できる範囲で看護助手さんにも手伝ってもらう」「患者さんの身の回りのケア担当のフリー業務を作る」など改善案がでてきます。
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「辞めたい」と思っても退職するのは不安がある方は、一度休職してみるのもありです。
危険信号、こんなメンタルなら休職か転職しましょう
下記に当てはまる方は、すでに危険信号がでているので要注意です。
- ストレスで心身に支障をきたしている
- イライラして暴力をふるいそうになる
- 精神科にやりがいを感じない
- 精神科以外にやりたいことがある
無理せずにしばらく休職するか、他科への転職を考えましょう。
①ストレスで心身に支障をきたしている
精神科勤務のストレスで心身に支障をきたすことがあります。
一番危険なのは原因不明の>>心身症です。
心は「このままじゃ危険だから身体を悪くして、早くストレスに気づかせよう」と身体になんらかの支障を与えて、心理的ストレスを気づかせようとします。
私も心身症になり、朝起きたらめまいで立てなくなったことがあります。
心身症から「たいしたことない」と思い放置した結果、うつになることもあるので早めに対処しましょう。
一番大事なのはあなたの心と身体の健康です。
- 毎日イライラしている
- ぐっすり眠れない、夜中に何度も目が覚める
- とつぜん動悸がしたり、息苦しくなる
- 理由もなく不安になる
- 以前はあったやる気が出ない
こうした症状があるのに無理に精神科看護師を続けていて、気づいたら深刻なうつになっていたということもあります。
今一度「ご自分の場合はどうか?」振り返ってみてください。
②イライラして暴力をふるいそうになる
精神科看護師が、患者に暴力をふるい事件となったのが>>滝山病院事件です。
あってはならないことですが、精神科看護師が患者に暴力をふるった事件というのは他にもあります。
もしも、あなたが暴力をふるいそうになるくらいストレスで追い込まれていたら、すぐに休職もしくは退職してください。
あなたはそんなことをするために、看護師になったのではありません。
ゆっくり休んでご自身をとり戻しましょう。
ですが、もしメンタルを壊して休職もしくは辞めたとしたら、お金の心配が出てきます。
メンタルが病んでいたら「傷病手当金」を受給できる
>>傷病手当金(最大1年6ヶ月支給)
なんらかの精神疾患で休職もしくは退職することになったら、申請することでを受給できます。
休職してみてから「精神科看護師を続けるか?」もしくは「他科へ転職するか?」ゆっくり考えても遅くはありません。
転職する場合は傷病手当金の他に>>失業給付金がもらえます。
二つ合わせると最大2年6ヶ月の給付をもらえるので、その間に心身を休めて転職活動を行えます。
③精神科にやりがいを感じない
熱意を持って精神科に入職しても理想と現実のギャップで、いつのまにか精神科にやりがいを感じなくなってしまうことがあります。
興味の対象が変わることは当たり前で、悪いことではありません。
自分の思いを大切にしましょう。
あなたに本当に向いてる科は、精神科じゃないかもしれませんよ?
④精神科以外にやりたいことがある
「他の科で働きたい」「看護師以外の仕事をしてみたい」といった精神科以外にやりたいことができることもあります。
この状態で精神科看護師を続けると辛いだけになります。
この場合は早めに他科に転職するか、もしくは他の職種に転職しましょう。
やる気の持てる仕事に転職したほうが、幸せな人生を送れます。
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他の仕事に興味がある方にはマイナビが運営する「マイナビ転職エージェントリサーチ」がおすすめです。
この機会に「どんな仕事があるか?」世界を広げてみませんか?
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ですが、やめるまえにやるべきことがあります。
精神科看護師を辞める前にやるべきこと5つのこと
精神科看護師を辞めたいと思っても、勢いで辞めてしまってはいけません。
やめる前に下記のことをやっておきましょう
- 精神科を辞める理由を明確にする
- 退職後の「自分のやりたいこと」と「転職先への希望」を明確にする
- 精神科での経験をプラスに捉える
- 失業保険、転職活動中の生活費を把握する
①精神科を辞める理由を明確にする
ただ「精神科を辞めたい」というような具体性のない理由ではいけません。
具体的に転職先の面接でも通用するような理由が必要です。
例えば「精神科では一般科スキルが身につかないので辞めたい」「これ以上患者さんの暴言や暴力にさらされたくない」といった理由です。
このような内容なら転職先の志望動機や面接でも通用します。
≫こちらで精神科を円満退職するための退職理由を解説します
②退職後の「自分のやりたいこと」と「転職先への希望」を明確にする
精神科を辞めた後に、下記の二つを明確にする必要があります。
- 自分はなにがしたいか?
- 転職先へ希望すること?
①自分がなにがしたいか?には
「一般科に転職してスキルアップしたい」もしくは「しばらく休んでから転職活動したい」など具体的に決めておきましょう。
②転職先へ希望すること?にはすぐ辞めずにに長く働くために、下記を入れておくとよいです。
- 残業や休日出勤が少なく、定時で帰れる
- 教育体制がしっかりしている
- 新人看護師の受け入れに積極的
- パワハラなどなく働きやすい
大切なのは長く働ける職場ではたらくことです
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③精神科での経験をプラスに捉える
精神科看護師は傾聴スキルや不穏な患者さんへの接し方はとても上手です。
精神科での経験は他の科に転職したとしても、看護師以外の仕事に転職したとしても必ずどこかで役に立ちます。
④失業保険、転職活動中の生活費を把握する
転職活動中でも生活費は必要です。
転職活動が長引く場合も考えて3ヵ月~6ヶ月分の生活費は用意しておきましょう。
失業保険給付額は働いていた時の給与の50~80%ほどです。
だいたい下記の金額になります。
離職前の給与(月収) | 月々もらえる失業手当 |
25万円 | 12万5千円~20万円 |
30万円 | 15万円~24万円 |
35万円 | 17万5千円~28万円 |
きちんと生活できないと転職活動もできなくなります
失業保険の支給期間は雇用保険の加入期間によって90~150日の間で変動します。
自己都合退職の場合は2か月間の給付制限期間があり、申請してからの2か月間は給付をもらえません。
支給されるまでの間は自分で生活費を工面しなければならないので、2ヵ月~3か月分の生活費は貯えておきましょう。
また、離職後はすぐにハローワークで申請手続きを開始してください。
手続きが遅れるほど給付開始も遅れます。
私もすぐに申請しないで給付が遅れた経験があります。
>>こちらのサイトで失業保険のくわしい計算方法がわかります
精神科を辞めたら「一般科の慢性期」がおすすめ
「精神科は辞めたいが、看護師は辞めたくない」という方には「一般科の慢性期」がおすすめです。
精神科看護師が一般科に転職できるの?
できます、私は40歳で精神科から一般科の医療療養病院に転職しました。
- 看護技術・身体アセスメント能力が身につく
- 急変対応ができるようになる
- 残業が少なく定時に帰れる病院が多い
- 残業が少ないのでプライベートも確保できる
- 無理なく働けるので挫折し退職するリスクが少ない
慢性期でも一般科の基礎となる「看護技術」「身体アセスメント能力」は充分に学べます。
急変もターミナル看護もあたりまえなので、一般科看護師としての経験が積めます。
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一般科の慢性期おすすめ転職先5選
精神科看護師を辞めた後に「一般科の慢性期」で働きやすい5つの科を解説します。
医療療養病院
とにかくスキルアップしたい方におすすめです。
かんたんにいうと「プチ急性期」のような病棟です
急変やターミナル看護、呼吸器などのME機器操作など、一般科で行う一通りのことを学べます。
急性期ほど忙しくないので、残業が少なく定時で帰れるところが多いのも魅力です。
医療療養病院で経験を積んでから、急性期へステップアップすることも可能です。
回復期リハ病院
回復期リハ病院は医療処置が少なくADL介助が多いです。
そのため精神科からでも違和感なく働けます。
肉体的には負担が多いので、腰痛などお持ちの方は注意が必要です。
在宅復帰や復職を目指している患者さんが多く、復帰に対して不安を抱えているので精神科スキルを活かせます。
外来看護師
外来看護師は高度な医療処置が少ないので、精神科看護師が働きやすい職場です。
多くの疾患を看ることができるのでスキルアップしたい方にも向いています。
医師の診察介助や検査の介助、入退院時の病棟との連携が主な仕事です。
外来患者さんの問診をすることが多いので、精神科看護師の傾聴スキルを活かすことができます。
老健・特養
老健・特養は医療処置が少なく、認知症の患者さんが多いので精神科スキルが活かせる転職先です。
ADL介助が多いので肉体的負担は多く、看護よりも主に介護が主な業務になります。
病状が落ち着いている方が多いので、ゆったり働きたい方に向いています。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは医師の診察介助や点滴・注射などの医療処置を行います。
患者さんのお宅に訪問するので高度な医療処置は行いません。
在宅で介護するご家族と患者さんの精神的ケアも必要なので、精神科スキルを活かせます。
最近は未経験者への教育体制が整っているところも多いので未経験でも安心です。
>>こちらで精神科看護師におすすめの一般科を解説します
選び方にまよったら「スキルアップしたいか?」「ゆったり働きたいか?」という基準で選んでみましょう。
下記を参考にしてみて下さい。
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もし精神科に戻っても一般科経験者は頼りにされる
一般科経験者は精神科では頼りにされます。
私の知り合いの一般科から精神科に転職された方は、急変対応や身体アセスメントなど院内勉強会の講師を頼まれ活躍されています。
また私が勤めていた精神科でも、一般科からきた方は役職に就く方が多くいました。
一般科に転職してから「やっぱり私には精神科が向いている」と精神科に戻る方もいます。
転職成功の秘訣「サポートが手厚い」看護師転職サイトの利用
精神科から一般科へ転職成功させるためには
- 転職サポートが手厚い
- 転職先の内部情報にくわしい
この二つがしっかりしている看護師転職サイトを使うことが重要です。
なぜこの二つが重要なのでしょうか?
転職先の業務内容やパワハラの有無などの内部情報を把握しておかないと、最悪ブラック病院に転職することになるからです。
その点で下記の3社は「転職サポートが手厚い」「転職先の内部情報にくわしい」ので一般科への転職に安心して利用できます。
おすすめ看護師転職サイト
- 公式
- 公式看護roo!
- 公式【ナースではたらこ】
まとめ(精神科看護師辞めたい?|迷っている方へ)
患者さんの暴力や暴言などに対策を行い「精神科看護師を続けたい」という気持ちがあれば精神科看護師を続けるのが正解です。
ですがストレスが心身に現われているなら、無理に精神科看護師を続ける必要はありません。
一度、精神科看護師から離れてみましょう。
「他科へ転職する」「興味のある多職種へ転職する」という選択肢があります。
精神科看護師だけが生きていく道ではありません。
あなたにとって幸せな人生を送れる道を選ぶことがベストな選択です。
≫精神科看護師を辞めたい方はこちらをお読みください
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