パワハラは他人事ではありません、あなたの身を守る術を知っておきましょう。
パワハラ問題って、よく聞きますよね?
働いていたら似たようなことは、誰でも経験しているのではないでしょうか?
ぼくもサラリーマン時代に壮絶なパワハラを受け、看護師になってからもパワハラを受けてきました。
実際に、看護師業界でもパワハラ問題はよく聞きます
これってパワハラじゃないの?
パワハラって、上司からだけなの?患者さんと同僚から「これってパワハラ?」みたいな事されたけど?
今までにこんなことありませんでしたか?
パワハラの被害者・加害者にならないために、パワハラとは何か?パワハラ対策まで。
この記事ではパワハラ問題を解説します。
- パワハラとはどういうものか?
- 事件となったパワハラ事例
- パワハラの被害者・加害者にならないためには、どうしたらいいか?
- パワハラを受けたら、どうしたらいいか?
この記事を書いた人
結論:パワハラ、こう対処しましょう
- 信頼できる人に相談する
- パワハラの証拠を集める
- 院内のハラスメント委員会に報報告する
- 無料弁護士に相談する
- 労働基準監督署に相談する
- どうしてもダメなら転職する
それでは「なぜパワハラが起こるのか」という点から対策法まで順を追って解説していきます。
なぜパワハラやいじめが起こるのか?
そもそも分別あるいい大人が、なぜパワハラやいじめをするのか不思議じゃないですか?
現実にはいたる所で、いい大人がパワハラやいじめをしてるのが現実です。
パワハラやいじめが起きる原因
「一定の特徴を持った集団の中に、違う特徴を持った個人が入るとパワハラやいじめが起きる」
いじめが起きる例
- 陽キャラの集団の中に陰キャラが入る。
- 金持ちの集団の中に貧乏な人が入る
- ある宗教を信仰している集団の中に、違う宗教を信仰している人が入る。
学校で「大勢の不良グループが一人の真面目な生徒をいじめる」なんて典型的な例ですよね。
この逆「大勢の真面目グループが一人の不良生徒をいじめる」もあります。
人は自分の属する考えや個性とは違う人を攻撃し排除したい心理があるんです。
だから宗教戦争や民族紛争が起こるんです。
もしあなたが「違う特徴を持った個人」だったとしても、それは欠点でも弱点でもありません。
たまたま、あなたが「違う特徴を持った個人」だけの話です。
あなたはなにも悪くないし、いじめられる筋合いもありません。
あなたは「あなたのまま」でいいんです。
あなたの本当の居場所は必ずあります
僕はブラック企業サラリーマン時代に「お前は周りから浮いている」「お前はなんか違う」とさんざん言われてきました。
その時は周りに合わせようと無理しましたが、結局無理をして心身共に壊れる結果になりました。
よく「郷に入っては郷に従え」といいますが、あなたがパワハラやいじめを受けているのなら、そんな集団のルールに合わせる必要はありません。
そんなことをしても、ますます苦しくなるだけです。
あなたにはあなたに合った、本当の居場所が必ずあります。
どんなことが正式にはパワハラなの?
・職場の地位・優位性を利用しているもの
・業務の適性な範囲を超えているもの
・相手に精神的・身体的苦痛を与えたり、その職場環境を害する行為
パワハラとは
立場が上の者が、立場が下の相手を不快にして苦しめるような言動や接し方をすること。
また客観的にみても、相手が精神的苦痛を受けたと認められる状況」です。
看護師の場合で言うと
【医師や管理職クラスの看護師が、ヒラのスタッフに普通では処理できないような行き過ぎた仕事をふることです。】
つまり自分よりも立場の弱いものを、ターゲットにしたいじめです。
「パワハラは上司からだけのもの」とは限らない
引用元:看護roo 本音アンケートhttps://www.kango-roo.com/yn/details/138
上記のアンケートは看護師を対象にした「職場で受けたハラスメントの相手は」というものです。
看護師の上司から以外に、医師・同僚・患者・患者家族と様々な相手から、ハラスメントを受けていることが解ります。
つまり、パワハラは上司からだけとは限らないのです。
スタッフ間でもパワハラは成立するので、あなたの嫌いな嫌味な先輩からのイヤミもパワハラに当たるのです。
パワハラには6種類あります
①身体的侵害
殴る、蹴る等の暴力。
②精神的侵害
暴言、侮辱等で精神的苦痛を与える。
③人間関係を切る
無視する、仕事を教えない、連絡をしない等で相手を孤立させる。その人にだけ仕事を与えない等。
④過大な要求
明らかに処理しきれないような仕事量を与える、相手の能力を上回るような要求をする。
⑤過小な要求
明らかに必要のない仕事をさせたり、相手の能力にふさわしくない仕事をさせる。
看護師免許があるのに、ずっと掃除や電話番ばかりさせる等。
⑥個の侵害
プライバシーの侵害。勤務時間以外に必要もなく呼び出したり連れまわしたりする等。
こうしてみると「あれってパワハラだったんだ」と思える心当たりが、何かしらありませんか?
パワハラだけがハラスメントじゃないんです
ハラスメントには様々なものがあります。
おなじみのセクハラ・アルハラ、妊婦さんをターゲットにしたマタハラのほかに「ハラスメントというのはハラスメントだ」という、まるでギャグのような「ハラスメントハラスメント」というものまであります。
なんとハラスメントの種類は全40種類もあるんです。
👉【ハラスメント大全2021】職場で起こる40種類のハラスメント一覧
パワハラの事例
北海道釧路の男性看護師の自殺、大口病院の看護師による点滴への異物混入など、パワハラが元凶となって起きた事件は多々あります。
リンクは深刻なパワハラ事例をわかりやすく解説されています。
👉忘れてはならない看護師パワハラのワースト事例5つ【みんなの考えも紹介】
パワハラの被害者・加害者にならないために
誰にでもパワハラの被害者になる可能性はあるし、場合によっては加害者となってしまうことも充分にあります。
次にそうならないための対策を解説します
被害者にならないためには?
パワハラの被害者は「我慢していれば、そのうち収まる」「自分が我慢したら丸く収まる」というふうに、我慢してしまうことが多いです。
しかし、それは逆です。
相手は「抵抗しないから大丈夫だ、もっとやってやる」とエスカレートしてきます。
元々、喜んでパワハラやいじめをするタイプなんですから、相手のことは考えません。
反省もしないし、自分は悪くないとさえ思う様なのばかりです。
あなたはなにも我慢することはありません。
自分の身を守るために、上司への報告・院内のハラスメント防止委員会に報告しましょう。
メンタル弱い人が看護師をやっていくコツを解説します。
👉たとえメンタル弱くても、看護師をやっていくコツ3選!!
①職場のパワーバランスを確認する
職場にはパワーバランスがあります。
ここを探るだけでも、パワハラしそうな人やクセの強い人が解ります。
信用できる人や自分の味方になってくれる人も解るので、早めに確認しておきましょう。
これは人に媚びを売るわけではありません。
生き延びるための戦略ですので、気にするのはやめましょう。
イヤな人とのうまい付き合いかたを解説します。
👉看護師の鉄板お悩み 職場のイヤな奴との付き合い方とは?
②変にオドオドしない
コミュ障の人なんかは、妙に緊張してぎこちなかったり、変にオドオドしてしまうことがあります。
パワハラしてくる側は、そんな人をターゲットにしてきます。
理由は簡単です。
「自信なさそうだし、抵抗しそうもないから、パワハラしやすいんです」
たとえ自信が無くても、毅然とした態度を保ちましょう。
嫌いな師長への報告は変にオドオドしがちですよね。
👉嫌いな師長への報告・相談の仕方2選 あなたのメンタルを守るために
③声を大きくする
声が小さい人は「自信がない、抵抗しそうもない」とみられターゲットにされやすいです。
声を出すときは、鼻に響かせるようにして、いつもの声の大きさよりも、2~3割り増しの声の大きさで話すことを心掛けると、相手に聞きやすい声の大きさになります。
声がしっかり出ている人は自信があるように見られます。
たとえ話の内容が悪くても、声がしっかり出ていると、それなりに聞こえる効果もあります。
声が大きい人は、気丈にもみられるのでパワハラされにくいです。
気弱な人でも声を大きくする方法を解説します。
👉声が小さい看護師は必見 気弱な性格でも声を大きくする方法5選
声の大きさと一緒に話術が上手くなると、威圧感も出て変につっ込まれなくなります。
Drヒロさんの動画はかなり有益なので、この機会にぜひみて下さい!!
④威圧的な相手は受け流す
すぐにマウントを取ろうとしたり、高圧的に接してくる人はどの職場にもいます。
そういう人は、気にせず受け流しましょう。
マウントする側は相手が、屈服した態度をとることを望んでいます。
屈服するもなにも、初めから受け流して相手にしないとマウントも取れません。
相手と同じ土俵に、上がらなけばいいのです。
無駄なことに反応しない、スルースキルを解説します。
👉【看護師・看護学生】なに言われても、スルースキルで気にしない‼
加害者にならないために
普段は温厚なのに、ついイライラしていて相手が傷つくようなことを、言ってしまった。
悪気はなかったけど、つい相手が傷つくようなことを言ってしまった。
こんなことよくありますよね。
これが原因で加害者になってしまうことも充分に考えられます。
①イラつく自分を認め客観視する
まずはイラついてる自分を認め、客観視しましょう。
客観視することで、冷静になれる部分もありますし、対策もとりやすいです。
②忙しくても変にイライラしない
普段は温厚な人でも、忙しいとイライラすることは普通にあります。
そんな時に、普段は言わないきつい言葉を、言ってしまうことが多いです。
忙しくてイラついてる時は、「自分は今忙しくてイラついてるな」と、①のようにイラついてる自分を認めましょう。
そしてイラついてる中でできる、最善のことを行いましょう。
例えば「イラついてるから、5分だけ休憩しよう」「イラついてるから、言葉には気をつけよう」といった感じです。
③イラついたら深呼吸やストレッチをする
深呼吸やストレッチには、リラックス効果があります。
イラつきも軽減されて、今できる最善策を考えやすくなります。
イラつきを感じたら、すぐに行うと効果的です。
④イラッとしたら相手の身になって考える
これは、ちょっと難しいかもしれません
ですが、③を行い少しでもリラックスしてから行うと、やりやすくなります。
「相手もイラついてるんじゃないだろうか?」「こんなに忙しかったら、相手も大変だろうな?」「相手の立場なら仕方ないかもしれないな?」と考えるだけでも、イラつきが収まり最善策を考えやすくなります。
⑤イラついても仕方ないと割り切る
何をやってもダメなら、仕方ないと割り切ることも必要です。
意外かもしれませんが、仕方ない割り切ると冷静になりやすくなります。
仕方ないと割り切ることで、かえってイラつきが収まりやすくなります。
アンガーマネージメントについて解説します。
👉看護師がイラッときたら? 6秒で怒りを静めるアンガーマネジメント
もしパワハラを受けたなら、こうしましょう
誰しもパワハラの被害者になる可能性はあります。
パワハラを受けたからといって、そのままにするとエスカレートしてきますので。
そうならないために、自衛策を解説します。
①信頼できる人に相談する
パワハラを受けると、ついつい一人で抱え込む場合が多いです。
そうなると、向こうはエスカレートして、こちらはどんどん追い込まれていきます。
信頼できる人に相談するだけでも、気が楽になりますし、いい案がもらえるかもしれません。
そこから、味方が増えることもあります。
②パワハラの証拠を集める
パワハラの証拠として必要なもの
・記録(主観のため、証拠になりずらい)
「いつ、どこで、誰に、何をされたか、それにより自分は感じたか」これをメモして
おく。
・ボイスレコーダー(合成できるため、証拠になりずらい)
相手の発言を証拠として録音しておく。
・第3者の証言(信憑性が高く、刑事事件でも重要視される)
同じパワハラの被害者の声を集める。
パワハラを目撃したものに証言してもらう。
注意していくことは、記録は主観であり証拠になりにくい、ボイスレコーダーは合成できるので証拠になりにくい点です。
そのため、「第3者の証言」が信憑性がありますし、刑事事件でも「第3者の証言」は重要視されます。
たとえ、「同じパワハラ被害者の声が捏造だ」とか、「無理に同意を取ってる」と言われたとしても、そのパワハラ被害者を第3者としてみていた人が証言したら、信憑性は高いし覆しにくいです。
③院内のハラスメント委員会に報報告する
現在医療施設は、ハラスメント委員会を設置することが義務付けられていますので、ハラスメント委員会に報告しましょう。
ハラスメント委員会はパワハラだけではなく、マタハラやモラハラなどハラスメント全体を取り扱いますので、パワハラ以外のハラスメント受けたら対応してくれます。
ただ院内や施設内の閉鎖的空間なので、委員会の人選によっては内密に済まそうとしたり、なだめすかして修めようとすることもありえます。
そんな場合は労働基準監督署や無料弁護士に相談するべきです。
④無料弁護士に相談する
素人では、対策に限界があります。
無料弁護士相談なら有益な情報が得られますし、相手側も事を大きくしたくありません。
ここまで行動してることが解れば、相手はひるんできます。
⑤労働基準監督署に報告する
労働基準監督署はパワハラだけではなく、ハラスメント全体を指導します。
労働基準監督署が入ったとなれば、病院施設側にも不利になりますし、大問題ですから対応せざるを得なくなります。
ただ報告する前に無料弁護士に相談して、なにかあった時のアドバイスをもらっておきましょう。
⑥どうしてもダメなら転職する
どうしてもダメなら転職しましょう。
転職リスクやその他の労力を使わなけばなりませんが、心機一転して新しい人生を歩く方が、その後の人生も幸せになれます。
おすすめできる看護師転職サイトを解説します。
👉 おすすめ看護師転職サイト3選:各サイトの「強み別」に解説します
まとめ
- 信用できる人に相談する
- パワハラの証拠を集める
- 院内のハラスメント委員会に報告する
- 無料弁護士に相談する
- 労働基準監督署に報告する
- どうしてもダメなら転職する
パワハラを受けても泣き寝入りしてはいけません。
パワハラは絶対に許されですし、そんなことであなたの人生を潰されるわけにはいきません。
できる限りの行動をしてあなた自身を守ってください。
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